ドラゴンクエストモンスターズの20周年を記念して、3DS『テリーのワンダーランド3D』のスマホアプリ移植版が発売されました。
今回はプレイした感想を述べていきます。ストーリーのネタバレはありませんので、プレイしたことのない人も、安心して読めます。
今作の印象は、「ライトユーザーは遊びやすく、ヘビーユーザーには物足りない」といった感じです。
新仕様など
基本的な画面構成がスマホ仕様に
操作はそのうち慣れます。バッテリーや時刻も表示されていますし、非常に使いやすいです。
ただし、落ちているアイテムを拾ったメッセージウインドウが表示されている間、宝箱や壺、井戸を調べても反応しないのが地味に鬱陶しい。修正してほしいところです。
戦闘の2倍速でテンポよく
3DS 版にはない機能で、続編の『イルルカ』から追加されていた機能です。『イルルカ』をプレイした後では、『テリワン3D』の遅さに耐えられませんでした。
戦闘を繰り返す RPG では、その速度が重要です。昔はメッセージウインドウの表示速度を弄れましたが、今の作品は絵がよく動くので、メッセージウインドウだけの問題ではありません。
最近では、本編のリメイクでも倍速が実装されていますし、これはなくてはならない機能でしょう。
オート戦闘が壊れ気味?
これがちょっと改善の余地あり。
雑魚敵とエンカウントすると、数秒で戦闘が終わります。勝つと、いつも通り経験値とゴールド、まれにアイテムが手に入ります。スカウトは行われません。
ちょっと曲者で、パーティーを構成するモンスターのレベルか、パーティーランクを参照しているようです。
気に入らないのは、勝ったときの HP と MP の消費はゼロで、負けるときはスタンバイのモンスターが考慮されずに即全滅扱いです。
バランスが大味すぎやしませんか?
スマホ向きで便利な「らくらく冒険」
1時間に1回、クリアしたダンジョンを数秒で攻略してくれます。経験値やゴールドはもちろん、道中に落ちているアイテム、敵のスカウトも行ってくれます。
1時間に1回の制限は、ちょうどいいかと思います。別段、ゲームバランスが壊れるほどでもありません。
普通に対戦したかった
リアルタイムでの対戦、モンスターの交換、すれ違い通信が廃止に。
対戦の廃止が一番辛い。後述しますが、せっかくの追加要素で戦略の幅が広がったのに、使いどころがなくなってしまいました。
オンライン他国マスター、ないよりはマシ程度
オンライン他国マスターと対戦が可能に。
1日に1回、ランダムで10人のプレイヤーデータを取得し、対戦できます。対戦に勝利すると、ランダムで相手のモンスターを1匹入手できます。
ちなみに、この方法で手に入れたモンスターは「究極配合は+99になる」「レベルは1になる」「一旦未入手扱いになる」仕様があります。最後のひとつは、よく意味がわからないですね。
ID を入力することで、特定のプレイヤーと対戦することもできます。相手は AI ですが、これが対戦機能の代わりのようです。
配合のシステム周りが変化
『テリワン3D』に登場した「♂のつえ」「♀のつえ」「てんせいのつえ」はデフォルトで完備。
たまごの孵化は、経験値でなく時間制になりました。3つまで設置できます。本体の時間設定を弄る外道は許さん。
モンスターとスキル、アイテムに変化が少々
DQH と DQ11の追加モンスターが追加されました。妙にブサイクです。作り込みが甘いような気がします。
デメリット特性が軒並み廃止されているなど、スキルや特性周りは『イルルカ』や最新作の影響を受けているようです。
ゴール草が個数を指定して使用できるのは、非常に便利。
オートセーブが追加
一見便利な機能なのですが、設定で切り替えできないのがネック。
また、本編のリメイクなどと違ってメインセーブデータに上書きする仕様であるのが、邪魔になるときがあります。具体的には、めぐりあいの扉など。
クリア後要素、新ダンジョンの黄金郷は……
これ、付け焼き刃程度です。これをメインに購入すると、残念な気持ちになるかもしれません。
新しいスキルシステムもありますが、対戦がないので、存分に力を振るえません。
感想まとめ
お値段は2400円。セール時に買ったので、1600円でした。
『テリーのワンダーランド 3D』を買うくらいなら、スマホ版を買うのをお勧めします。今の『3D』のプレイヤー人口は少ないし、システム周りも総合的に見れば改善されていますし。
前述した改善点の数々が直り、リアルタイムでの対戦が実装されたら、もう数時間プレイするかもしれませんね。