2/26に行われたState of Playにて、『FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE』をPS5で発売することが決定した。
PS4で発売された『FINAL FANTASY VII REMAKE』は、発表時点で分作と明記されていたが、機種を跨っての完全版商法(?)に一部のファンから怒りの声が上がっている。
FF7Rの炎上の論点は完全版商法ではない……が
完全版商法とは、既存のソフトに追加要素や改善を加えて、新たに発売する商法を指す。
今回はPS5で発売されるFF7RIが完全版にあたる。分作と銘打たれたにも関わらず完全版の発売をするのもおかしな話で、このままでは当然ながらPS4ユーザーは納得がいかない。
スクエニ側が用意したのは、PS4のRをPS5のRIに100円で移行できる措置と、2178円でDLCを購入できる権利。恐ろしいことに、PS4単体では完結せず、PS5を買ったうえで2278円を払えという。
PS5で完全版が発売されるので、確かに「完全版商法」ではあるが、問題はそこではない。PS4からの引継ぎの酷さに怒りの声が湧いているのだ。
いや、ごもっともです。
完全版商法は利益優先の代償に少なからずユーザーの信頼を裏切る
完全版商法をとっているゲーム作品は数多くあるが、一例を紹介したい。
アークシステムワークスが出しているBLAZBLUEという作品をご存じだろうか。
アーケードで展開しているストーリー重視の格闘ゲームで、コンシューマー版も発売されている。本編は全4作。
第1作『CALAMITY TRIGGER』、第2作『CONTINUUM SHIFT』、第3作『CHRONO PHANTASMA』、第4作『CENTRALFICTION』。
僕は第2作のBBCSの完全版、『CONTINUUM SHIFT EXTEND』から入った。……ちなみに、『CONTINUUM SHIFT Ⅱ』が先に発売されており、BLAZBLUEは第2作のタイトルだけで2回完全版商法を行っている。
当時、なにも知らない僕は第3作のBBCPを買った。あとからBBCPEXの発売がされて、しょうがないと思いながら僕はそれも買った。この時点で僕は次回作を完全版が出るまで見送るつもりでいた。
ところが、次回作の発表時に「今回はEXTEND(完全版)を販売しない」と発言したため、それを信じて購入した。
結果、完全版こそ発売しなかったものの、DLCが複数販売されて、フルプライスの半分くらいは追加で支払う羽目になった。
僕は二度とBLAZBLUEシリーズを購入しないと誓った。
最近では、FFと同じスクエア・エニックスが出しているドラゴンクエストⅪでも完全版が出た。購入数はいまひとつ伸びなかったようだ。
無類のドラクエ好きの僕だが、Ⅺの完全版は購入していないし、仮にⅫが出てもしばらく買わないつもりだ。「本当に好きなら存続のためにも買うべき」と言われても、それなら最初から完全版を出せという話だ。
買わなくてよかったと思ってしまった
僕はFFをプレイしたことがない。7はシリーズの中でもよく話題になる作品のひとつだ。今回のリメイクが分作でなければ、僕は初めてのFFとして間違いなく購入していただろう。
それだけに、あの時買わなかったのは良い判断だったと言わざるを得ない。もし僕がFF7を買っていて、その続きを遊ぶためだけにPS5を買わなければならないのなら、きっと最後まで遊ぶことはない。
まとめ
DLCは付加価値であるべきだし、分作ならその全てをストレスなく楽しめるようにするべきだ。
果たして、これがFF7を遊んでよかったと言ってもらえる形なのか? SFCのオリジナル版を作った人たち、遊んだ人たちに胸を張って送れる形なのか?
FF7Rチーム、ひいてはスクエニも今一度見直すべきだと思う。