厨学生日記

黄金色に輝く🍆を探して

スマホに移植されたコンシューマーゲームの罠

スマートフォンゲームといえば、ガチャがあって、課金して、キラキラした絵柄のイラストが手に入って……と、いわゆるソーシャルゲームを思い浮かべがちですね。スマホが普及する前は、買い切り型のゲームや完全無料の個人で開発されたゲーム、海外産で日本語に対応していないゲームも多かったのですが、それはともかく。

 

コンシューマーゲームの移植作品も意外とあるのです。少ないボタンで完結するRPGなどは、特に多いですね。私の大好きなドラゴンクエストもリリースされています。

2013年、ドラクエのポータルアプリが公開されて、Ⅰは先着で無料。続いて、Ⅱ、Ⅲと公開されました。すべてポータルアプリの内部課金で、買い切り。当時はまだPS4や3DSの移植もなかった頃で、ガラケーのアプリで遊ぶことができるくらいでした。それはもう、歓喜に打ち震えましたとも。

その後、DSのリメイクに準拠したⅣ、Ⅴ、Ⅵが発売。3DSから移植されたⅦや、PS2から移植されたⅧも発売。いやあ、手元でドラクエがこんなにも遊べるとは!

しかし、それで私がドラゴンクエストを遊びまくったかというと、そうでもない。いやまあ、一度クリアはしましたよ。でも、ゲーム機を起動して何度も遊んでいたときほど、続かないのです。スマホに触る時間はあるはずなのに。

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特に、ⅧのPS2に近いグラフィックの再現には、深く感動したものです。

 

積みゲーという概念があります。ゲームを買うだけで満足し、プレイしないまま、次のゲームを買う。これに近いのかなと。

ドラゴンクエストが手元にある! その喜びだけで満たされてしまって、時間を惜しんでゲームをすることがなくなってしまう。特別感がなくなってしまったのです。

ゲーム機を起動するのは、それだけで雰囲気づくりだったんですね。

 

もちろん、問題はそれだけでないでしょう。

ひとつめ。どうしても操作がしづらい。元のコントローラーに慣れている人は、平面の液晶画面に触れながら、同じプレイをできるでしょうか。コントローラーは、自然に手がフィットして、違和感なく操作できるように作られた専用器具なのですから、どうしてもスマホでは代えられないのです。

ふたつめ。OSのアップデートへの対応を終了するとなれば、実質的にゲームをプレイできなくなるのも問題です。そりゃ、ゲーム機だって本体やコントローラーが壊れれば、どうしようもないかもしれませんが。生殺与奪をメーカーに握られながら、そのゲームをやり込めるかどうかと言われれば、人によるでしょう。……ま、ソシャゲに時間を費やしている身で言っても、説得力はないですけどね。

アクションゲームの金字塔、『モンスターハンターポータブル 2ndG』も発売されていました。すでに販売終了していますが、これは上記の問題点が当てはまります。

そして、みっつめ。これは特別感がなくなる点に通じる部分がありますが、スマホには様々な娯楽が入っている点。ゲームに限らず、ありとあらゆる娯楽産業は、今やスマホと戦わなければならない時代です。ゲーム機を起動したうえで遊ぶのであれば、遊ぶ側はゲームとだけ向き合ってくれますが、スマホだとそうはいきませんよね。

 

とまあ、コンシューマーゲームのスマホ移植には、課題が多いのです。もちろん、発売してくれるのは、とても嬉しいですよ!